個人再生のデメリットまとめ!保証人への影響やローンについて

個人再生は借金の元本を大幅に減額できるという大きなメリットがある手続きですが、デメリットが気になって個人再生に踏み切れないという人は多いと思います。

ここでは、保証人への影響やローンについてなど、個人再生のデメリットをまとめていきます。

個人再生のデメリットは保証人に迷惑がかかること

個人再生は裁判所を通して行う法的な手続きなので、特定の借金のみを対象から外すといったことはできません。

そのため、保証人付きの借金がある人が個人再生をすると、必ず保証人付きの借金も整理されることになり、結果として保証人に一括払いで借金の請求がいきます

特に人的保証で借りた奨学金などは当てはまる人も多いので注意が必要です。

保証人に迷惑をかけたくない場合は、整理する対象を自由に選べる任意整理を利用するのがよいでしょう。

自動車ローン完済前の人が個人再生するとデメリットを受ける

自動車ローンが完済前の人の場合、個人再生を行うと自動車ローンも整理され、車が引き揚げられてしまうというデメリットがあります。

この場合も、任意整理を利用することで車を残したまま借金を減額してもらえます。

一方、完済前の住宅ローンの場合だと、「住宅ローン特則」を利用すれば持ち家を手放さずに個人再生することが可能です。

財産が多い人は個人再生で借金が減額されないというデメリット

個人再生では借金額に応じて返済額の基準が設定されていて、目安として元本が5分の1程度に減額されるのですが、財産がある人の場合は財産を売却処分したときの金額までしか借金が減額されません

例えば、同じ300万円の借金がある人でも、財産が無い人は借金を100万円まで減額してもらえるものの、120万円のバイクを持っている人は120万円までしか借金を減額してもらえません。

個人再生するとブラックリストによるデメリットを受ける

個人再生をすると、お金を貸す会社が加盟している「信用情報機関」に個人再生の情報が登録され、クレジットカードを使ったり、ローンやキャッシングで借金をしたりといった、信用が必要な一部の取引ができなくなります

個人再生の場合、ブラックリストによるデメリットは510年間続きます。

まとめ

個人再生では整理する借金を選べないので、保証人に迷惑がかかったり、ローン完済前の車が引き揚げられたりといったデメリットがあります。

また、財産がたくさんある人は個人再生で減額してもらえる借金額が小さくなるというデメリットや、ブラックリストに載って一部の取引ができなくなるというデメリットもあります。

個人再生の最低弁済額とは?減額後の返済額について説明

個人再生では借金の元本を減額してもらうことができますが、そのときに返済しなければならない最低金額のことを最低弁済額といいます。

ここでは、最低弁済額がどのようにして決まるのかをわかりやすく説明し、自分の借金では最低弁済額がいくらになるのか計算する方法を紹介します。

個人再生の最低弁済額についてわかりやすく説明

個人再生では返済しなければならない最低金額のことを最低弁済額といいますが、最低弁済額は借金額ごとに以下のような基準が設けられています。

借金額が100万円以下の場合:返済額は借金額の全額

借金額が100万円~500万円の場合:返済額は100万円

借金額が500万円~1500万円の場合:返済額は借金額の5分の1

借金額が1500万円~3000万円の場合:返済額は300万円

借金額が3000万円~5000万円の場合:返済額は借金額の10分の1

借金額が5000万円を超える場合:個人再生できない

また、本人が持っている財産をお金に替えたときの金額(「清算価値」といいます)も計算し、上記の基準と清算価値のうち、高い方が返済額となります

例えば、600万円の借金がある人が個人再生する場合、財産が全く無ければ借金を120万円まで減額してもらえますが、300万円の車を持っている場合は300万円までしか借金を減額してもらうことができません。

自分の借金では最低弁済額がいくらになるのか計算する方法

自分の借金が個人再生でどのくらい減るのか計算するには、まず上に記した最低弁済額の基準を参考にして返済額を計算します。

次に、自分が持っている財産(家・土地・車・バイク・退職金見込額・保険の解約払戻金など)で20万円以上の価値があるものをお金に替えた場合、いくらになるかを計算します。

上記の2つを比較して、金額が大きい方が最低弁済額となります。(ただし、給与所得者等再生という手続きを選んだ場合は、可処分所得の2年分という基準も追加され、最も金額が大きいものが最低弁済額になります。)

毎月の返済額を計算するには、上で計算した最低弁済額を36回(3年で返済する場合)から60回(5年で返済する場合)で割ればOKです。

まとめ

個人再生で返済しなければならない最低金額である最低弁済額は、借金額に応じて基準が定められています。

ただし、財産を持っている人は財産を売却処分したときの金額(清算価値)、給与所得者等再生を選んだ人は可処分所得の2年分といった基準も追加され、最も金額が大きいものが最低弁済額とされます。

なお、個人再生での毎月の返済額を知りたい場合は、最低弁済額を36回~60回で割ってください。

個人再生で家は残せる?自宅を手放さずに借金減額する方法とは

個人再生には借金の元本を5分の1程度に減額してもらえるという大きなメリットがありますが、個人再生しても家を残せるのかどうかが気になるという人は多いです。

実際のところ、住宅ローンが完済している家を残すのは難しいですが、住宅ローンの返済が終わっていない家は残すことができます。

住宅ローン完済後の家を残して個人再生するのは難しい

個人再生では、借金減額後の返済額の基準が借金額によって異なります。

例えば、借金が1000万円の人なら、返済額の基準は200万円となります。

さらに、個人再生をする本人が持っている財産をすべてお金に替えた場合の金額も計算され、上述の返済額の基準と比較して高い方が返済額として確定されます。

住宅ローンが完済している家は財産の一部とみなされるため、1000万円の借金を抱えている人が1500万円の家を持っているケースだと、借金はまったく減らないことになります。

住宅ローンの完済前の家は残して個人再生できる

個人再生は裁判所を通す法的な手続きとなるため、通常であれば特定の借金のみを対象から外すといったことはできません。

また、住宅ローンを個人再生の対象とした場合、ローン完済前の家はローン会社に回収されることになります。

しかし、個人再生には「住宅ローン特則」という制度があり、利用すると完済前の住宅ローンを例外的に個人再生の対象から外すことができます

こうすることで家を手放さずに個人再生をすることができますが、減額された借金の返済と住宅ローンの支払いが重なるので、返済計画はしっかり練っておいた方がよいでしょう。

ローン残高よりも家の価値が高い場合の個人再生

住宅ローンの返済が終わりかけている家や、もともと資産としての価値が高い家の場合など、住宅ローンの残高よりも家の価値のほうが高くなっている場合、差額が財産扱いになって、個人再生での借金減額に影響が出ます

例えば、住宅ローンの残高が800万円だけれども家の時価が1200万円の場合、持ち主は400万円の財産を持っているとみなされます。

上述の通り、財産がある人は最低でも財産の価値分は返済しなければならないため、上の場合だと借金額400万円以下の人は借金がまったく減らないことになってしまいます。

まとめ

個人再生では持っている財産の価値分は返済しなければならないというルールがあるため、ローン完済後の家がある人は借金がまったく減らない場合が多いです。

一方、ローン完済前の家は住宅ローン特則を利用して残したまま個人再生できます。

ただし、住宅ローンの残高よりも家の価値が高い場合、差額は財産扱いになります。

個人再生で車を残す方法とは?別除権協定について知ろう

個人再生では借金を5分の1程度に減額してもらったうえで、返済期間を35年に延長してもらうことができます。

しかし、車を持っている人は、車が処分されるのではないかという心配から個人再生をためらってしまうことが多いようです。

ここでは、個人再生すると車が回収される仕組みについてまとめたうえで、車を残せる方法である「別除権協定」について説明します。

自動車ローン完済後の車は個人再生で財産として扱われる

自動車ローンの返済が既に終わっている場合、車は財産の一つとみなされます。

個人再生では借金の元本を5分の1程度に減額してもらえますが、財産がある場合は財産をすべて売却処分したときの価値にあたる金額を返済しなければならないというルールがあるため、車の価格や借金額によっては借金減額の幅が小さくなったり、まったく借金が減らなかったりします。

例えば、700万円の借金がある人の場合、財産が何もない人であれば140万円まで借金を減額してもらえますが、160万円の価値がある車を持っている人の場合は160万円までしか借金を減らしてもらえません。

自動車ローン完済前に個人再生すると車が回収される

自動車ローンがまだ残っている車がある状態で個人再生すると、自動車ローンが整理されることで車がローン会社に回収されてしまいます。

個人再生は裁判所を通す法的な手続きであるため、自動車ローンだけを対象から外すといったことはできません。

自動車ローン完済前で車を残したいという人は、整理する借金を自由に選べる「任意整理」を利用するとよいでしょう。

別除権協定を結べば車を残して個人再生できる

自動車ローンが残っている車を残して個人再生する方法として、「別除権協定」を結ぶというものがあります。

別除権協定とは、「ローンを一定額支払う代わりに車を回収する権利を行使しないでもらう」という約束のことです。

つまり、別除権協定を使うと自動車ローンのみを例外的に個人再生の対象から外して他の借金を整理するという形になります。

別除権協定を結ぶには、裁判所の許可が必要です。車以外の交通手段がない地域に住んでいて、車がないと仕事に行けない場合などに認められる可能性があります。

まとめ

車は個人再生において財産の一つとみなされるため、自動車ローン完済後の車を持っている人は借金減額の幅が小さくなったり、まったく借金を減額してもえなかったりするおそれがあります。

ローン完済前の車がある状態で個人再生すると車はローン会社に回収されますが、場合によっては別除権協定を結んで車を手元に残せる可能性もあります。

個人再生ができない人とは?成功させるためのポイントも

個人再生には借金の元本を大幅に減額してもらえるという大きなメリットがありますが、いくつかの条件を満たしていないと個人再生自体ができません。

ここでは、個人再生ができない人はどんな人かを説明し、個人再生を成功させるポイントも紹介します。

個人再生ができないケースとは?

まず、個人再生は借金額が5000万円以下の場合しか行うことができません5000万円を超える借金を負っている人は、自己破産を選ぶことになります。

また、個人再生では借金が100万円以下に減額されることはないので、借金額が100万円以下の場合は個人再生をする意味がありません

個人再生できない人とは?

個人再生では借金の元本を大幅に減額してもらえますが、減額された元本を35年で返済する必要があり、返済計画どおりに返済ができない場合は個人再生による借金減額が取消になってしまいます。

そのため、個人再生を申し立てることができるのは、将来にわたって十分な収入を安定して得られる見込みがある人に限られています。

ただ、必ずしも会社員や公務員である必要はなく、パートやアルバイト、フリーランスでも継続的に収入が得られる見込みであれば個人再生を行うことは可能です。

多額の財産がある人も個人再生できない

個人再生では借金額ごとに減額の基準が決まっていますが、持っている財産をすべて売却処分した場合の金額を返済しなければならないというルールもあります。

例えば、同じ1000万円の借金がある人でも、財産がなければ借金は200万円まで減額してもらえますが、1200万円の土地を持っている場合はまったく借金を減額してもらえません。

個人再生を成功させるためのポイント

個人再生ができる条件が整っていても、返済計画どおりに返済できなければ、個人再生は失敗になってしまいます。

個人再生で減額してもらった借金は、返済計画である「再生計画」のとおりに返済しなければなりません。

リストラや事故などどうしても返済できない状況に陥ってしまったら、裁判所へ返済期間の延長やハードシップ免責の申し立てをすることで、返済期間を最長2年まで延長してもらったり、残りの返済を免除してもらったりすることが可能です。

まとめ

個人再生は100万円~5000万円の借金がある人で、減額された借金を35年で返済するのに十分な収入を安定して得られる人が行える手続きです。

ただし、多額の財産がある人は借金を減額してもらえない可能性があります。

また、返済が滞ると個人再生が失敗してしまうので、返済に困る事情ができたら返済期間の延長やハードシップ免責の申し立てをしましょう。